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2005年10月 2日 (日)

モンゴル語の年号

満洲語による清の年号について、以前書きました。その際にも少し触れましたが、
モンゴル語も清の公用語であり、清の全ての年号についてモンゴル語による表現が
あるわけです。しかし、岡田英弘著『皇帝たちの中国』に、下記の2例が紹介されて
いる他は、全然調べきれていません。

 漢語  満洲語             モンゴル語
 崇徳  ウェシフン・エルデムンゲ  デード・エルデムト
 康煕  エルヘ・タイフィン       エンケ・アムグラン

モンゴル語が読めて、清代のモンゴル語史料を見られるのならば、他の年号につい
てもすぐに分かるのでしょうが。今のところ、何れも無理です。

なお、清の年号ではありませんが、モンゴルの年号として「共戴」が知られています。
1911年、辛亥革命後に、外モンゴル諸侯は活仏(皇帝位に就きボグド・ハーン)を
元首にいただいて独立を宣言しますが、その際に制定された年号です。田中克彦
著『草原の革命家たち』(中公新書)によれば、「共戴」は、モンゴル語で「オラナー・
エルグクデクセン」、“衆によって推挙された”という意味とされています。

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コメント

こんにちは。

コメントを見ておられるならば幸いです。

清の年号ですが、漢語とモンゴル語対照させて記述させていただきます。

漢語         モンゴル語
天明         テンゲリーン・ボシグト(tegri-yin bosugtu)
天聡         テンゲリーン・セツェン(tegri-yin cecen)
崇徳         デート・エルデムト(degedu erdemtu)
順治         エイェール・ザサグチ(ey-e berjasagci)
康熙         エンフ・アムガラン(engke amugulang)
雍正         ナイラルト・トゥブ(nayiraltu tub)
乾隆         テンゲリーン・テトゲセン(tegri-yin tedkugsen)
嘉慶         サイシャールタイ・ユルールト(sayisiyatai irugeltu)
道光         トゥル・ゲレルト(tur gereltu)
咸豊         トゥゲーメル・エルベグト(tugemel elbegtu)
同治         ブレント・ザサグチ(burintu jasagci)
宣統         ヘフト・ヨス(kebtu yosun)

括弧内は、縦文字モンゴル文語のローマ字転写です。(注:正確ではありませんが、ご容赦ください。)
ちなみに、カタカナ表記は、現代モンゴル語(ハルハ方言、現在のモンゴル国で使用されているものです。)の発音に基づく表記ですので、モンゴル文語とは発音が著しく異なります。
モンゴル語訳は、いずれも満州語からの直訳です。
モンゴルにおける清の文書行政は、満州語-モンゴル語が圧倒的に多く、漢文行政文書は、あまり使われていなかったようです。

ご活用いただければ幸いです。

投稿: | 2011年5月 8日 (日) 00時43分

追記、

たびたび申し訳ありません。年号に関して、
「天命」とするところ「天明」となっておりました。修正いたします。

投稿: | 2011年5月 8日 (日) 00時50分

再び、申し訳ありません。光緒を失念しておりました。

光緒     バダルゴールト・トゥル(badaragultu tur)

投稿: | 2011年5月 8日 (日) 00時56分

コメント確認させていただきました。
大変勉強になります。ありがとうございました。

投稿: | 2011年5月 8日 (日) 01時22分

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